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JYJの妄想小説ブログです。妄想小説が苦手な方は閲覧しないでください。JYJも妄想も好きな方は是非どうぞ(^^)気に入ってもらえますように(*´∀`)


by 凛

プライド 最終話

美桜は、俺の腕の中で泣いている。そんな美桜を、俺は何も言わずに抱きしめていた。

「ぐすん…でも…ユチョンを傷つけないようにって思ってたのに…結局傷つけた…。
ごめんなさい。連絡先変えてユチョンとの接触を絶たなきゃ、私…ユチョンから離れられないって思って…」
なんでそんなに優しいんだ…。
愛しくてたまらない。

「美桜…昔もこんなことあったよな?」
「え?」
「ソウルのホテルで美桜が泣いちゃって、俺がこんな風に抱き締めてた。」
「うん。私…あれから10年経ったのに…子供のままで恥ずかしい…。ごめんなさい。」
「謝らないで。俺、美桜が自分の不安をぶつけてくれるの嬉しかった。でも…美桜は俺に気をつかってだんだん自分の気持ちを話さなくなった。俺も話さなくなった。」

昔と同じように美桜の頭を撫でながら、話し続ける。
「美桜が俺を守りたい…って思ってくれたのと同じように、俺も美桜を守りたかった。」
「ユチョン…」
「でも…俺も美桜も勘違いしてたんだ。」
「勘違い?」
「うん。人を守ることと、辛いことを一人で抱えることとを、ごちゃ混ぜにしてたんだ。辛いことを一人で抱えたら、相手に心配かけずにすむ…て考えて…。」
「…うん。」
「でも、それが俺たちを追い詰めた。二人でいるんだから、お互い寄りそいあえばいいのに。ちゃんと話し合えばいいのに。」
誰もいない個室で、俺は華奢な体を思いっきり抱きしめた。


「あー!もうごちゃごちゃ言うの疲れた!」
「えっ?」
俺の言葉に美桜は驚き、顔を上げた。すると、俺とバッチリ目があってしまった。
なんとなく気まずくて、俺は黙り混んでしまう。

「…ユチョン?」
「美桜…過去のことはおいといて…。これからの俺たちのことを考えないか?」
「これから!?」
「うん…これからの俺たち。
まず、俺は美桜に仕事を続けてほしいと思ってる。俺は、韓国と日本行ったり来たりだから、あんまり一緒にはいれないかもしれない。でも、美桜には仕事を続けてほしい。」
「ユチョン…」
美桜の目はあっという間に涙でいっぱいになって、もうこぼれ落ちそうだ。

「それから、俺は芸能人だから美桜に嫌な思いさせるかもしれない。だけど、俺を信じて一緒に歩いてほしい。」
「ユチョン…私…」
「考えなきゃいけないこと色々あるけど、俺は美桜とずっと一緒にいたい。もう二度と離したくないんだ。だから…俺と結婚してほしい。」
俺は、ポケットに入れていた指輪を取り出すと、美桜の顔を見つめた。

「…美桜、この指輪…はめていい?」
美桜は泣きすぎで何も話せなくなっているけど、首を縦に大きく振った。
俺は指輪をはめながら言葉を紡ぐ。
「これからは、お互いちゃんと向き合っていこうな。そうじゃなきゃ、一生一緒にいるなんて無理だよ。俺は、美桜を誰よりも愛していて、美桜とずっと一緒にいたい。だから、ちゃんと向き合っていこうな。」

「ユ…ユチョン…」
美桜は俺の名前を呼んで、じっと俺の顔を見つめている。あの時…ソウルのホテルで泣いていた時と同じ目で。

「何?」
「私…ずっと…ユチョンのそばにいる。ずっとそばにいさ…アッ」

美桜の言葉を待たずに、美桜の唇を塞いだ。

小さな唇から可愛らしい吐息が漏れてくる。
耳まで真っ赤にして、恥ずかしそうにしている姿…。昔と何も変わってない。
28でこんなに可愛いなんて…。

「…ハァ…アッ…ユチョ…」
美桜は完全に俺に身を委ねている。美桜の服の中に手を入れて、胸を触ろうとした。
すると、小さな手に止められた。

「美桜…なんで止めるの?」
「だ、だって…ここお店だよ…。いくら個室だからってお店でこんな…」
美桜はイヤイヤしながら言った。
「ホントだ(笑)美桜が可愛すぎるのと、プロポーズOKしてくれたのが嬉しくてつい(笑)」
美桜の頭を撫でると、俺たちは店を出てタクシーで美桜の家に向かった。
移動する間はずっと手を繋いだままだった。


美桜の家に入った瞬間、俺は美桜を抱き上げてベッドへ連れていき、失った時間を取り戻すように何度も愛しあった。

美桜…サランヘ
ユチョン…愛してる

何度も愛の言葉を交わした。

相手を守ったり支えたりしていることじゃなくて、相手を愛している気持ち・こんなに深く愛せる人がいることにプライドを持とう。

それさえ忘れなきゃ、俺たちはずっと一緒にいれる。
お互いを愛する気持ちは疑いようがないのだから。

美桜…ずっと一緒にいような。
ユチョン…ずっと一緒にいようね。
もう二度と離れない。



by rin1119a | 2013-10-09 23:35 | プライド