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JYJの妄想小説ブログです。妄想小説が苦手な方は閲覧しないでください。JYJも妄想も好きな方は是非どうぞ(^^)気に入ってもらえますように(*´∀`)


by 凛

ライバルはママ~プライド番外編~

「もう!ママ嫌い!」
「あやめ!?」
仕事が終わり保育園に娘を迎えにいくと、何故か娘はご機嫌ななめだ。
お友達と喧嘩でもしたのかな…。でも、それが原因ならどうして『ママ嫌い!』になるのだろう。さっぱりわからない。

保育園からの帰り道でも全く口をきいてくれないし、手を繋いでも振り払う始末…。どうしたの、あやめ?

こうなったら、大好きなパパの力を借りるしかないわね…。


*****

「パパー見てー茉莉子おねえちゃんからのお手紙ー!」
「おぉー良かったなぁ!」
あやめは、久しぶりに会ったパパに、大好きなお姉さんからのお手紙を見せている。
いつも以上にユチョンにべったり抱きついていて、帰り道での不機嫌さとは全く違う。

「ご飯できたよー。」
仲良くしている二人を呼びにリビングに行く。
「やったー!久しぶりの美桜の料理ー!」
「今日はハンバーグよ。」
ユチョンの喜ぶ顔を見ると、本当に幸せを実感する。

「あやめ、いらない!」
ところが、あやめは拗ねた顔をして、私に背を向けた。

「あやめ、どうしたの?ハンバーグ好きだよね?」
ユチョンは、あやめの顔をのぞきこみながら尋ねる。
「嫌い!ママもハンバーグも嫌い!」
「あやめ?『ママ嫌い』ってどういうこと?何があったの?」
ユチョンに尋ねられて、あやめは俯いてしまった。
何も答えないあやめ…。

どうしたの?仕事で寂しい思いばかりさせているストレス?
あやめ、ごめんね。

「あやめ、ママの顔見て。すっごく悲しそうだよ。あやめに『嫌い』って言われて、すっごく悲しんでるよ。」
「………ママ…」
背を向けていた娘が私の方を見た。

「………ママのせいで…あやめはパパのお嫁さんになれないから…」
「「えっ!?」」

あやめの言葉に、私たちは二人とも呆気にとられて何も言えない。

「今日ね…メイちゃんに『パパのお嫁さんは、あやめちゃんのママだから、あやめちゃんはパパのお嫁さんになれないよ』…って言われたのぉー…ひっく…」
あやめは泣き出してしまい、あまりに可愛い理由に力が抜けた私も泣きそうになる。

「あやめ、ごめんねー。ママがパパのお嫁さんだから、あやめはパパのお嫁さんになれなくて…」
あやめを抱きしめながら、そう言う。
ふとユチョンの方を見ると、嬉しそうにニヤニヤしている。

「あやめー!パパのお嫁さんはママだけど、あやめはパパの可愛いお姫様だよー!」
「…おひめさま?」
「うん!あやめは、パパの大切な可愛いお姫様だよ。」
ユチョンのその言葉をきいて、あやめはすっかり上機嫌になった。
「わぁーい!お姫様ーお姫様ー!ママーパパーご飯食べよー!」
「「うん。」」


*****

すっかり上機嫌になった娘・優しい妻と一緒に晩ごはんを食べる。
ふふっそれにしても、パパのお嫁さんになりたい…なんてあぁー可愛い可愛い!

「あ、あやめイイコト思いついた!」
「何?」
「パパのお嫁さんになれないから、深田のおにいちゃんのお嫁さんになるー!」
「あ、それいいね。」

「だーめーだー!!!!!!!」

「ユ、ユチョン?か、顔が怖いわよ?落ち着いてよ…」
深田のお嫁さんなんて絶対にダメだ!
「どうして?深田のおにいちゃんは、ひとりみでしょ?」
「あやめ、独り身なんてどこで覚えたの?」
「深田のおにいちゃんが『俺は独り身だ』ってよく言ってるよ。」

深田!そうやって独身アピールをして、俺のあやめを奪うつもりだな!そうはさせん!

「そうよね…深田くんはまだ独身だもんね…。誰かいい人はいないのかしら…。…じゃあ、あやめが深田くんのお嫁さんになってあげよっか。」
「美桜!何を言ってるんだ!?深田にあやめは渡さないぞ!」
「ユチョン、そんなに本気にならなくていいでしょ?」

…この日は、こんなやり取りばかりで夜は更けていったのだった。


おわり
by rin1119a | 2013-10-31 17:23 | プライド(番外編)