人気ブログランキング | 話題のタグを見る

JYJの妄想小説ブログです。妄想小説が苦手な方は閲覧しないでください。JYJも妄想も好きな方は是非どうぞ(^^)気に入ってもらえますように(*´∀`)


by 凛

運命の人 エピローグ

「もうそろそろかな?」

私は、春から別の支店に異動になり、彼とはなかなか会えなくなった。
支店長を務める彼は多忙だから、私たちが会う頻度は少なめだ。

会う場所はだいたい彼の部屋。
合鍵で入って、私はご飯の支度をして彼の帰りを待つ。


ガチャッ

帰ってきた!

「茉莉子、ただいま!遅くなってごめん!」
「おかえりなさい。お疲れさまでした。ごはんできてるけど、すぐ食べますか?」
「あぁ。ありがとう。」

付き合い始めて半年が経った。
彼は、本当に優しい。
私の話はどんな話でも聴いてくれるし、忙しいのに連絡は欠かさずくれる。
忙しくてどうしても連絡を取る時間がない時は、事前に必ず伝えてくれる。

わかりやすい愛情表現はあまりしないけど、とても私を大切にしてくれてるのがわかる。
ずっと…彼と一緒にいたいな。

「旨い!」
「やったー!支店長に喜んでもらえて嬉しいです!」
「茉莉子…いいかげん『支店長』はやめろよ。あと、敬語も。」
「だって…『支店長』で慣れてるし…たまにタメ口で話してますよ。」
「今、タメ口じゃないだろ。…茉莉子、念のため聞くけど、俺のフルネーム知ってるよな?」
「当たり前じゃないですか!」
「じゃあ、言ってみて。俺のフルネーム。」
「…深田慎二さんです。」
「うん。じゃあ、名前だけで言ってみて。」
「えー支店長ー…」
「だから、『支店長』はやめろ!…自分の旦那を『支店長』って呼ぶ嫁がどこにいるんだよ…」

えっ!?旦那!?嫁!?
え?え?え?
私の頭の中で、はてなマークと旦那と嫁がグルグル回っている。

そんな私をよそに、彼は鞄の中から小さな箱を取り出して、私に差し出した。

「それ、開けて。」
「は、はい………あっ…」
指輪…まさか…
「…俺と結婚してください。」

返事はひとつしかない。
でも…感激で言葉が出ない。
「はい。」
「…ありがとう。…そういうわけだから、支店長はやめろよ!」

私がコクンと頷くと、彼は優しく微笑んでこう言った。
「茉莉子…一回しか言わないからな…。」
「はい…。」
「…愛してる。」
「私も……支店…慎二さんを愛してます。」

「今、支店長って言いかけただろ(笑)」
「だって、『支店長』も『慎二さん』も『し』から始まるから…」
「…俺…副支店長してる時に茉莉子と出会いたかった…」

私が彼を『慎二さん』とさらっと呼べる日は、いつくるのだろう。
それはわからないけど…私がずっと彼と一緒にいるのは確実だ。


おわり
by rin1119a | 2013-12-12 12:52 | 運命の人