JYJの妄想小説ブログです。妄想小説が苦手な方は閲覧しないでください。JYJも妄想も好きな方は是非どうぞ(^^)気に入ってもらえますように(*´∀`)


by 凛

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怠慢&ためらい

2009年の話が1話増えたため、自動的に二人が別れる話は予定より遅れます。
まあ、45話での予定が46話になるだけですが。
余計なことを思い付いたり、想像以上に分量が多くなるなんてことがなければ、46話で別れます。

分量が多くなる…といえば、2010年は1話ごとの分量が多すぎる(笑)
2話に分割しようかと思ったけど、良い切れ目が見つからず分割は断念(´・ω・`)
分割がダメなら色々削って短くしようと思ったけど、力尽きた(笑)
なので、長いのはわかってたけど(特に44話)そのまま(一応そこそこ削りましたが)アップしちゃいました(笑)←怠慢やんw

あと、ユチョンの独立&裁判の話をどう表現するかをすごく迷いました。

私、東方神起時代のユチョンを知りません。ファンになってから動画で見まくってますが( ´∀`)笑
2010年の私が知っている東方神起の情報は、ジェジュン(真ん中にいるキラキラした人)・どうして君を好きになってしまったんだろう(良い歌だねー)だけでした(笑)

なので、この頃をよく知っているペン歴の長い方の気持ちを想像はできるけど、完全に理解はできないんです。
ユチョンペンの中には、独立&裁判の話を出されるのは嫌な方がいるのでは…と考えています。
今のところお叱りは受けていないのですが、そこらへんのことが心配なので実はビクビクしています。

2010年に到達しなくても、若いユチョンの話を書く時点で遭遇する問題(?)ですが。
だから、プライドを書いてこうして公開するのは、少しためらっていました。

幸い温かく受け入れてもらえているようなので、ひと安心しています。
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by rin1119a | 2013-09-30 23:21 | プライド裏話 | Comments(0)

プライド 第44話

「遅くなってすみません!」
「いいよ。仕事だったんだろ?俺こそ、貴重な昼休みを使わせて申し訳ない。」
「いえ、そんな…マネージャーさんと会えるのホントに楽しみにしてたんです!」
「あはは、ありがとう。俺も美桜さんと会えるのホントに楽しみにしてたよ。まあ、座ってよ。」

マネージャーさんとの再会の場所は、大阪の中心地にある料亭の個室だ。
私の外回りコースからは少し外れているけど、車ですぐ来れる場所にある。

「ありがとうございます。…少し痩せたように見えますけど、大丈夫ですか?お仕事大変なんですか?」
「それ、俺のセリフ(笑)美桜さん、ホントに痩せたよ?大丈夫?」
「大丈夫ですよ。痩せるくらいでちょうどいいんです。」
「ちょうどよくないだろ(笑)ちゃんと食べなきゃダメだよ。」
久しぶりの再会では一般的な挨拶をかわした後、美味しい料理を食べながら色々な話をした。
でも…マネージャーさん自身の話になると、彼はうまくかわし続けていた。


美味しい料理も終わり、私たちは食後の飲み物を飲んでいた。
「…美桜さん。時間もあまりないから、簡潔に話すね。」
私は飲み物を飲むのを思わず止めてしまった。
何かある…しかも多分悪い何かが。

「はい…。」
「ユチョンを守ってやってほしい。」
「…はい。それはもちろんです。」
マネージャーさん…何を言いたいんだろう?
「もうすぐユチョンたちの身に大変なことが起きる。」
え…大変なこと?…まさか!?
「…あの、もしかして…社長さんがユチョンたちに何かを?」
私がそう言うと、マネージャーさんは目を見開いた。
「何故知ってるんだ?」
「いえ…何も知らないですけど…」

去年社長さんが私に会いに来たこと・その時に言っていたことをマネージャーさんに言った。
「なるほどね…。まあ、そんな伝言を頼まれても、ユチョンに言えないよね。
君はユチョンの過密スケジュールを間近で見ているわけだから、うちを出ること自体には賛成だろうし。
それに、社長が君にそんなことを言いに来たなんて知ったら、ユチョンは余計にうちから離れたがるし。」

マネージャーさんの言うことはもっともだ。
「まあ、それはとりあえずおいておこう。…もうハッキリ言うね。」
「は、はい。」
何がくるんだろう…。

「1つめ…ユチョンたちは日本で活動できなくなる。」
活動できなくなる???え?
活動しにくくなるのは予感してたけど、できなくなるって…。

「2つめ…韓国ではあの3人は音楽番組に出演できない。」
え、音楽番組に出演できない?
ユチョンたちは歌手なのに…歌手が音楽番組に出れないなんて…。

「3つめ…東方神起が5人で活動することは不可能だ。」
え!?嘘でしょ…。

多少は予感していたとはいえ、あまりのことに動揺するしかない。
「まず…日本での活動のことだけど…。
ユチョンたちの新しい事務所に問題があることが発覚したんだ。問題と言っても、その程度の問題ならうちの社長にだってあるんだけど…。その事務所は新設会社だから、そういう黒い部分が少しでもあると確実に叩かれるんだ。」
マネージャーさんの言いたいことわかってきたような…。

「ユチョンたちの日本での活動を支えている事務所は、その問題を理由にユチョンたちとの契約を解除する。」
やっぱりそういうこと…。

「韓国で音楽番組に出れないのは、うちがテレビ局に圧力かけてるから。」
あの社長さんがやりそうなことだ…。

「最後の…東方神起が5人で活動できなくなるのは…。ユノとチャンミンはうちを出ない。…正確に言うと、出れない。」
嘘でしょ…。
「出れない理由を言うと長くなるから省略するけど…。ユチョンたちがうちに戻ってこないかぎり、5人での活動は不可能だ。」

私は動揺で何も言うことができない。
ユチョン…ジェジュンオッパ…ジュンちゃん…。3人の行く末を心配する気持ち。
ユノオッパ…チャンミンくん…。あんな事務所に残る2人を心配する気持ち。
もう頭がおかしくなりそうだよ…。

「俺が君にお願いしたいのは…。君が自分のことで大変なのはよくわかっている。だけど…俺がユチョンにできるのはこれしかないんだ…。」
そう言うと、マネージャーさんはテーブルにぶつかるくらいまで頭を下げた。
「マネージャーさん!?頭を上げてください!」
「ユチョンにどんな辛いことが起きて、ユチョンが壊れても、君はずっとユチョンのそばにいてやってくれ!君さえいればユチョンは大丈夫だから!頼む!俺にはユチョンにしてやれることが何もないんだ!」
マネージャーさんの心の叫びを聞きながら、私は必死にマネージャーさんに頭を上げてくれるよう訴えていた。


*****

ふぅ…マネージャーさんとの再会の後、私はお客様との商談が2件あった。

2件とも契約まではいかなかったけれど、確実に商品には興味をもってもらえた。
どちらのお客様も、今年から訪問しはじめたばかりの新規の方だ。
最初は警戒されていたけれど、最近では私を少しだけ信頼してくれている。
今日訪問したら、会社経営の相談を持ちかけてもらった。
なかなか良い感じ。

「さてと…もう少しだけ訪問しよっか。」
私は、つい最近通いはじめたばかりのお客様のところに行くために、車を走らせようとした。

ブーブー

あ、ケータイ鳴ってる。
誰?…深田くんだ。何の用だろ?
私は不思議に思いながらも電話に出た。

「お疲れさまです。寺川です。」
「もしもし!寺川!大変なんだ!」
「え?何?」
深田くん、ものすごく慌ててる。一体何があったんだろう?

「いいか。落ち着いて聞けよ。」
「う、うん。」

深田くんからの電話の内容は、限界寸前だった私の精神を崩壊させるものだった。


つづく
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by rin1119a | 2013-09-30 21:59 | プライド | Comments(0)

プライド 第43話

事務所を出た俺たち3人は、東京ドームと大阪ドームでコンサートをした。

ユノヒョンとチャンミンが解放されたらすぐに東方神起の活動ができるように、しっかり場所を作っておかなきゃ!東方神起が忘れられないようにね!

正直辛いけど…。
身に覚えのない中傷・家族にまで及ぶ中傷・熱狂的なファンからのつきまとい(これは前からだけど、活動休止になってから悪化した)・難航してる裁判…。
ユノヒョンとチャンミンには全然会えないし…。

でも、今は我慢の時なんだ。
大丈夫!新しい事務所も、ユノヒョンとチャンミンが来ることを心待ちにしている。
絶対に5人でまた笑いあえる!みんなで歌ったり踊ったりできる!

この頃の俺は、そう願っていたしそれができると信じていた…。

*****

「美桜ー遅くなったけど、アメリカのおみやげー!」
「わぁーありがとう!」
2か月前、俺たち3人は渡米し、新しいアルバムを作った。とても素晴らしいアーティストたちの協力を得て、物凄く良い出来になった。

「わぁ!綺麗!」
美桜にあげたのは、自由の女神の置物。宝石が施してあってすごく綺麗だ。インテリアとしてはかなりいい物だと思う。

「ホントにありがとう!どこに飾ろうかな…あ、そういえば、新しいアルバムはいつ発売になるの?」
「来月。すっごい良い出来になったから、絶対に喜んでもらえる自信あるんだ!」
「それ電話でずっと言ってたね(笑)そんなにすごいんだ!楽しみー!」
「ホントにめちゃくちゃすごいんだよ!…えっと…えっと…日本語で…あるでしょ?…百点は一点?…あれ?違う…えっと…もういいや!とにかく聴いてみて!はい!」

俺は、まだ発売されていない新しいアルバムを美桜に渡した。
「ありがとう!…あっ!ユチョンが言いたかったのって、『百聞は一見に如かず』じゃない?」
「百聞は一見に如かず…そう!それ!美桜わかってくれてありがとう!」
「どういたしまして。それにしても、『百聞は一見に如かず』なんてどこで覚えたの?すごいね。」
「あははーちゃんと覚えてなかったけどね(笑)百と一しか合ってないもん(笑)」
「あ、ホントだー(笑)百と一しか合ってないね(笑)」

なんか、こんな他愛もないやりとり久しぶりかも。
最近ずっとお互いの心配ばかりだから。それが悪いわけではないけど、こういう会話はやっぱりいい。

昔を思い出すなぁ。
美桜と出会ったばかりの頃、電話で日本語を教えてもらっていた時のことを。
あの頃は簡単な日本語でも間違いまくっていて、いつも美桜に優しく訂正してもらってた。
そのおかげで、早く日本語が上手くなったし、ファンからも「ユチョンの日本語ネイティブみたい。上手!」と言ってもらえるようになった。

俺が日本に来てからの数年間には、ずっと美桜がいる。
美桜がいたから、楽しいこと・嬉しいことはもっと楽しく嬉しくなった。辛いこと・悲しいことでも頑張れた。
美桜がいないなんて…もう絶対に考えられないな。

ぎゅー

「ユチョン?」
「美桜…ずっと俺のそばにいてくれる?」
「もちろん。急にどうしたの?」
俺は、腕の力を弱めて美桜の顔を見つめた。

「今俺は色々大変だし、美桜も仕事大変だし…。だから、今すぐは無理だけど…」
「う、うん。」
いったい何を言われるんだろう…とでも考えているのか、美桜は不思議そうな目で俺を見つめている。
「俺さ、美桜のいない人生なんか考えられないんだ。会えない時でも、美桜はいつも俺の中にいる。」
「…うん。私も同じだよ。」
「お互いさ、今は色々落ち着かないから、今すぐは無理だけど…。俺のそばに一生いてほしい。俺と結婚してほしいんだ…」
俺が言い終わらないうちから、美桜の目には涙が溜まりはじめていた。もう今にも溢れだしそうだ。

「…ユチョン…」
「泣いてるのは…悲しいからなの?」
俺はわざと「悲しいからなの?」と聞いた。美桜の顔を見れば、どういう理由で泣いているのかはわかる。

チュッ

えっ!?
美桜は俺に軽い口づけをした。
長い付き合いの中でもほとんどなかったことに、俺は驚いていた。
美桜は唇を離すと、顔を近づけたままで言ったんだ。

「そんなわけないじゃない。嬉しいの。私も一生ユチョンのそばにいたい。」

結婚を誓った俺と美桜は、その夜何度も愛し合った。
まさか、その夜が二人で過ごす最後の時間になるなんて…。

*****

ユチョンからのプロポーズを思い出すだけで、幸せな気持ちになる。
もちろん今すぐは無理だし、乗り越えなきゃいけない問題はたくさんある。だけど…私たちは一生一緒にいる。そう誓った。

仕事を終えて家に帰った私は、ユチョンの言葉を思いだしていた。

プルループルルー

あ、電話…誰だろ?
プライベート用のケータイがいきなり鳴り出した。私は、サファイアのストラップがついているケータイを取り、表示されている名前を見た。
その名前を見た瞬間、懐かしさと嬉しさでいっぱいになった。

「もしもし!」
私は、興奮ぎみな声で電話に出た。
『もしもし?美桜さん?久しぶりだね。』
「お久しぶりです!マネージャーさん、お元気ですか?」
『元気だよ。美桜さんは?』

電話をかけてきたのは、ユチョンの前の…『前の』とつけなきゃいけないのが悲しいけど…。
ユチョンの前のマネージャーさんだった。
私が大阪に行ってからは、一度も会ってないし連絡も取っていなかった。
それに、当然だけど、ユチョンが前の事務所を出てからは会う機会なんてなくなったし。

『美桜さんさ、近いうちに時間ある?俺、大阪に行く用事があるんだけど、その時に一緒に昼飯でもどうかと思って。』
「ホントですか!?いつですか!?時間なら作ります!」
こうして、約2年ぶりにマネージャーさんと再会することになった。
ユチョンの独立の話を聞いた時から悪い予感をたくさん抱いていたけれど、その予感が全て的中していることをマネージャーさんから聞かされることになる。

でも、そんなことは全く想像もしないで、私はただ純粋にマネージャーさんとの再会を喜んでいた。

つづく
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by rin1119a | 2013-09-30 19:39 | プライド | Comments(4)

プライド 第42話

*2010年6月 大阪*

去年は色々なことがあった年だった。
ユチョンは、ジェジュンオッパ・ジュンちゃんと共に本当に事務所を出てしまった。
さらに、裁判沙汰にまで発展している。

ユノオッパとチャンミンくんは事務所…というか前の事務所に完全に囲われているらしく、ユチョンたちが事務所を出る旨を伝えてからは二人に近づくことすらできないそうだ。

それが原因で、去年はアジアツアーが中止になり、今年の4月からは東方神起の活動が休止になってしまった。
ユチョンは「大丈夫!絶対に5人で新しいところでスタートするんだから!美桜は心配しないで!」て言っているけど、どう見ても全然大丈夫じゃない。

大丈夫な要素なんて何一つない。
見なきゃ良かったけど、ネットでは3人派と2人派に分かれて喧嘩状態だ。
特に今はユノオッパとチャンミンくんの動向が全くわからないから、2人のファンの悲痛な叫びもたくさん見る。
全く大丈夫じゃない。

ガチャッ

あ…ユチョン…。

「美桜ー!お待たせー!」
「…ユチョン、お疲れさま。」

そんな状況の中、ユチョンたち3人は、東方神起の派生ユニットとして東京ドームと大阪ドームでコンサートを行った。東京でも大阪でも大盛況だったらしい。

ユチョンは「ユノヒョンとチャンミンが解放されたらすぐに東方神起の活動をできるように、俺たちが頑張って居場所を整えておかなきゃ!」と言っていたけど、本当にまた5人で活動できるのかな。

しかも、あの社長さんがユチョンたち3人のドーム公演を黙認しているのは、あまりにも不気味すぎる。
自分を裏切った人間がスポットライトを浴びるなんて、絶対に許せないはずだ。
それに…あの時の言葉と冷たい目…絶対にこのままでは済まないよ…。

「美桜?どうしたの?何だか元気ない…。」
「そんなことないよ!疲れてるのに玄関でひき止めてごめんね!会社の人から頂いたケーキがあるから、一緒に食べようよ!」

ぎゅー

「本当に何でもない?」
ユチョンは私を抱きしめながら尋ねる。
ダメだ…こうされたら馬鹿正直に心配をぶつけちゃいそう…。
私のしている心配なんて、ユチョンが一番よくわかってるんだから、余計なこと言っちゃダメ。

「何でもないよ。でも…ユチョンの人気は相変わらずすごいな…ってちょっと寂しく思ってただけだよ。」
「美桜…寂しい思いさせてごめん。でも、俺が俺でいられるのは美桜の前だけだよ。」
「うん。」
私は嘘をついた。
寂しく思わないわけではないけど、私の心配をユチョンに伝える必要はないと思ったし。
昔は何でもユチョンに話していたけど、いつからかそうはしなくなった。
それが大人になるということなのだろうか。

私は、昔と同じユチョンの温もりの中でそんなことを考えていた。

*****

「寺川!2500万の投信(投資信託)まだ売れてないやんけ!なにボヤボヤしてんや!?」

色々あったのはユチョンだけじゃなかった。
私は4月から2年目社員となり、会社から課せられるノルマはさらに増えた。

去年、お客様と指導してくださった先輩のおかげで、私は新入社員の中でトップの営業成績を取り、本社から新人賞をもらった。

お客様に報告するととても喜んでくださったし、自分自身もやっぱり嬉しい。

けれども、2年目になったことと新人賞が原因で、私に課せられるノルマは異様に高くなった。

去年の私のノルマを100とすると、今の私のノルマは130。
正直キツすぎる…。いつもギリギリ到達するかしないかという状況だ。

そうなると、支店長から説教…というか罵倒される。

「お前!去年新人賞もろうたやろ!俺だってもろうたことないんやぞ!今のノルマくらいたいしたことないやろ!とっとと金巻き上げてこいや!お前女なんやから、男に使えんもんも使えるやろ!」

今契約してくれているお客様にはこれ以上負担をかけられないので、新規のお客様を獲得すべく私は毎日走り回っている。
今日も行かなきゃ!

支店長にひたすら頭を下げた後、私は荷物をもって営業車に乗り込んだ。

「さぁー頑張らなきゃ!」

コンコン!

気合いを入れた私の耳に、車の窓をノックしたような音が聞こえてきた。
音のした方を見ると、深田くんが難しそうな顔をして車のそばにいた。
もしかして、ずっと呼ばれてた?ぼーっとしてて気づかなかった!

私は窓を開けて深田くんに声をかけた。
「ごめんね!気づかなくて。何?」
「用件はないんだけど、ちょっと気になって…。
お前大丈夫か?お前のノルマ異常すぎるだろ。支店長は、自分が昔取れなかった新人賞をお前が…。お前には悪いけど女のお前が取って、しかも歴代の新人の中でもかなり良い成績だったのを妬んでるだけなんだ。それで、お前を叩き潰そうとして、異常に高いノルマを与えてるだけだ。まともに相手してると、お前潰れるぞ。」

「…ありがとう。心配してくれて…。でも大丈夫。深田くんの方がよっぽど酷いこと言われてるじゃない。深田くんこそ、まともに相手しちゃダメだよ。あなたみたいな優秀な人は、あんな人に潰されちゃダメ。」
「俺だけじゃなくて、お前もな。とりあえず、ほどほどにしろよ。また気晴らしに飲みにいこうぜ。」
「うん。ありがとう。外回りいってきます。」

深田くんにはあんな風に言ったけれど…。
既存のお客様への営業・新規開拓のための営業・支店長からのプレッシャー・必須知識の勉強…私は正直いっぱいいっぱいになっていた。


つづく
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by rin1119a | 2013-09-30 11:34 | プライド | Comments(0)

2010年に突入です。

さて、次回(42話)から2010年に突入です。
何度か言っていますが、ユチョンと美桜は2010年に別れてしまいます。
これまで、たいていのカップルなら別れてしまうような嵐をも越えてきた、ユチョンと美桜。
その二人でもダメになってしまう。

ユチョンの独立&裁判が、二人の関係にどんな形で影響を与えるのでしょうか。

読んでいて辛くなるかもしれませんが、是非よろしくお願いしますm(__)m

当初、41話から2010年に突入予定でしたが(今あげている41話は存在していなかった)、この36~40話ってユチョンと美桜の絡み少ないなぁ…て思いまして。

2009年のユチョン&美桜が一緒に過ごしている場面がもう少し欲しいと思って、急遽作りました。

こんな思い付きのせいで、予定より2009年の話数が多くなってしまった(笑)あーあ(笑)

まあ、まとめると、プライドを今後もよろしくお願いします( ´∀`)
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by rin1119a | 2013-09-29 20:58 | Comments(4)

プライド 第41話

今日は関西で仕事があったから、それが終わった後に美桜の家にやって来た。

ガチャッ

合鍵でドアを開け、家の中に入った。
「美桜ー待たせてごめん!」

あれ?返事がない…。
いつもならパタパタ足音をさせながら俺のとこにやってきて、「ユチョン!お疲れさまー」て笑顔で出迎えてくれるのに。

「美桜ー?」

どこだ?今日は休みだから家にいるはず…。それにもう23時だし。
あ、待ってるうちに眠くなったから寝室で寝てるのかな?

そう思って廊下を歩いていると、リビングの電気がついていることに気づいた。
リビングに入っていく…。

「美桜ー?」

あ…寝てる。
美桜はリビングのテーブルに突っ伏して寝ていた。
しかも、ノートと難しそうな本を枕にして。仕事のある日はあんなに忙しそうなのに、休みの日まで勉強してるんだ…。
前々から思ってるけど、美桜はいったいいつ寝てるんだ?

起こさないようにそっと美桜の頭を撫でる。
頭を撫でながら、美桜をよく見るとまた痩せたような気がした。
特に腕が本当に細くなってる。肉がほとんどついてない…。
絶対にちゃんと食べてないだろ…。

美桜…辛いんだろ?
俺に弱音吐いてよ…。俺の前で泣いてよ…。強がるなよ…。
そんな風に考えていると、なんか涙出てきた…。
美桜が壊れちゃいそうな気がして、俺がどうにかなりそうだよ。


「…んっ…んっ…」
あ、起こしちゃったかな。
頭撫でるのやめた方がいいかな。
「…んっ…ふぁっ…あれ?ユチョン…ユチョン!」
「ごめん、起こしちゃったね。」
美桜は俺を認識すると、慌てて飛び起きた。
「謝るのは私の方だよ!ユチョンが来てくれてるのに熟睡してたなんて!ホントにごめんね!」
何もそんなに謝らなくてもいいのに。そもそも謝るようなことじゃないし。

ぎゅー

「夜だけど…美桜おはよう。」
「おはようの時間じゃないけど、ユチョンおはよう。仕事お疲れさま。」
抱きしめたら、さっき感じたことが確信に変わった。やっぱり美桜また痩せた…。

「美桜?ホントに大丈夫?また痩せたよね?」
「もうー大丈夫だよー。ユチョン心配しすぎだよ。でも、ありがとう。」
まただ…。俺に気を使ってるんだろうけど、寂しい。
絶対に一人で辛いことためてない?

「…ユチョン。私、思いっきり抱きしめてほしいの。キスしてほしいの。頭撫でてほしいの。…それだけでいい。」
「美桜…そんなんでいいなら、いくらでもしてあげる。」

チュッ

そんなことで美桜の辛さが紛れるのなら、いくらでもしてやる。
俺は美桜の言葉にこたえて、思いっきり抱きしめて何度も何度も深い口づけをした。
それから、頭もいっぱい撫でた。

*****

「ねぇ…ユチョン?」
「ん?どうしたの?」
「本当に事務所出るの?大丈夫?うまくいくの?」
深夜、美桜が不安そうに俺に尋ねた。

「…大丈夫だよ。美桜はそんなこと心配しなくていいんだよ。」
「でも…」
「大丈夫。俺を信じて。明日仕事でしょ?早く寝なきゃ。」
「…う、うん。」
俺は、精一杯の笑顔と穏やかな口調でそうこたえた。
美桜は勘が良いから、俺の返事は本当ではないって気づいてるかもしれない。その証拠に美桜の「うん」には、明らかに納得していない雰囲気が漂っていた。
俺が仕事のことをもち出したから、仕方なく頷いただけだと思う。

正直、大丈夫ではない。
美桜の心配が今のところ的中してしまっている。
俺たち3人は数週間前事務所を出る旨を社長に伝え、不当契約で事務所を訴えた。
そしたら、その翌日から事務所の策略で楽屋を3人・2人に分けられ、2人には近づけないようにされた。
5人で出ようと思っていたのに、事務所が2人を囲いこんでいる。

でも、そんな話をしたところで、美桜を余計心配させるだけだ。
大丈夫。今は我慢の時なんだ。大丈夫。

「ユチョン…一人で抱え込んじゃダメだよ…。」
「美桜もだよ?一人で抱え込まないで。俺、美桜が悲しいのは嫌なんだ。」
俺は抱きしめてる腕の力を強めて、昔言った言葉と同じ言葉を美桜に言った。

*****

昔と何も俺たちは変わっていない。
…そう俺は信じていた。
たしかに、気持ちは変わっていなかったと思うけど、俺たちを取り巻くものはかなり前から変わっていた。
その事実から目を逸らし続けられるのは、この頃までだった。


つづく
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by rin1119a | 2013-09-29 18:24 | プライド | Comments(0)

プライド 第40話

「散らかっていて申し訳ありません。コーヒーと頂き物のクッキーしかありませんが、こんなものでよろしければどうぞ。」
「いやいや、こちらこそ気を遣わせて申し訳ない。急に来た私が悪いのだから、お構い無く。」

こんな夜遅くに、女一人しかいない部屋に男性を招き入れるのは、自分でもどうかと思った。
ただ、この人は私に手を出さない気がする。私の見た目をむず痒くなるほど誉めてはくるけど…。
私の勝手な勘だけど、この人は自分にメリットのないことは絶対にしない人だと思う。

私を襲ってもこの人には何もメリットはないから、きっとしないだろう。
だから、そういう面での心配は全くしていない。

でも…この人は一体何のために私のもとへやって来たのだろう?「ユチョンと別れろ」と言いに来たのだろうか。
けど、その話なら2年前に既にされているのに。もう済んだ話をしにわざわざ訪ねてくるのかな…。

あ…もしかして、私の知らないところで私たちの関係が公になってしまったとか?だから、別れるように言いに来た?
先月東京のホテルで会ったのが良くなかったのかな…。


「仕事はどう?慣れたかい?銀行の仕事は大変だろ?」
「いえ…まだまだ慣れないです。でもたしかに大変ですが、周りの方に恵まれているので何とかやれてます。」
「そう。それなら良かった。少し痩せたように見えるから心配になってね。」
「ご心配ありがとうございます。でも大丈夫です。」
相変わらず、用件をすぐに言わない。意図がよくわからない。
相変わらず…といっても、今日を含めて2回しか会ったことないけど。


「それにしても…綺麗になったね。私の予想以上だ。」
「は、はぁ…」
「君みたいな綺麗な人が営業に来たら、どんな商品でも買うし融資だっていくらでも受けるよ。」

今度はそっち…。
どうでもいいから早く用件を言ってほしい…。とにかく、この威圧感と恐怖感からさっさと解放されたい。
それに、私は明日も仕事だし、勉強もしたい。

「あぁー申し訳ない。君は明日も仕事だよね。君があまりにも美しいから、少しでも長く一緒にいたくて余計なことをペラペラと…。用件言うね。」
やっときた…。

「君さ、ユチョンに何か妙なこと吹き込んだ?」

え?
やっと用件を言ってくれたのはいいけど、今度は言ってることの意味がわからない。

「あの…申し訳ないですが…仰ってることの意味がわからないのですが…。」
私は内心ビクビクしながら社長さんに言った。彼はめちゃくちゃ怖いけど、わからないものはわからないのだからそう伝えるしかない。

「…ユチョンがね。ユチョンだけじゃなくて、ジェジュンとジュンスもだけど…。その3人がうちの事務所を出たいと言ってきたんだ。しかも、不当契約でうちの事務所を訴えたんだよ。今、うちとあの3人で裁判沙汰になってる。」

えっ!?
裁判!?そんな話聞いてない!
それに事務所を出るのは3人で?
5人で出るんじゃなかったの?

私は、ユチョンから一切聞いていない裁判の話と、ユチョンの話と異なる話に言葉も出ない。

「その様子だと、妙なことを吹き込むどころか、話すら聞いていないようだね。」
呆然として何のリアクションもできずにいる私を見て、私が何も聞いていないことを社長さんは察したようだ。

「は、はい…何も…」
正確に言うと、事務所を出ることは聞いているけど…。
あまり余計なことは言わない方がいいだろう。この人何をするかわからないし。
聞いた話を馬鹿正直に話したら、ユチョンたちがどんな目に合うか…。

「こんな夜遅く…しかもハードな仕事で疲れている時に突然やって来たうえに、大変失礼な質問をしてしまって本当に申し訳ない。そんな妙なことをする人ではないのはわかっていたのだが…。私自身もいきなりのことで動揺してるんだ…。すまない。」

社長さんは本当に動揺しているのか、口元にしかなかった笑みが完全に消えている。

ユチョンのあんなスケジュールをそばで見ているから、この人に同情する気は全くない。ただ、デビューの頃からずっとプロデュースしてきたユチョンたちに逃げられるのは、良い気はしないだろう。

「1つ目の用件は以上だ。」
「1つ目?」
え、何?まだあるの?

「今日君に会いに来た理由は、2つあるんだ。1つ目は、ユチョンに妙なことを吹き込んだかどうかの確認。2つ目はね、伝言を頼みたいんだ。」
「…伝言?ユチョンにですか?」
「そう。君からユチョンに伝えて欲しいことがあるんだ。」
一体何?

「事務所を出たり、訴えたりなんて馬鹿な真似は今すぐやめるように。今ならまだ間に合うぞ。…そう伝えてもらえないか?」

伝言を言ってる社長さんの表情と口調が、人間のものとは思えないくらいに冷たかった。
ユチョンの話を聞いた時に、悪い予感が次から次へと浮かんだけれど、きっとその予感はすべて当たっている。
当たっているどころか、私の悪い予感を遥かに上回ることをこの人はユチョンたちに仕掛けてくる。

そのあまりの冷たさに、私は完全に圧倒されてしまい、声を出すことすらできないでいた。

ユチョン…どうするの?
この人本気だよ?自分を裏切る人間には絶対に容赦ないよ?

私は、ユチョンに何ができるの?こんな恐ろしい人の力からユチョンを守る術なんて私は持ってない…。


つづく
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by rin1119a | 2013-09-29 16:11 | プライド | Comments(2)

プライド 第39話

事務所を出る…思ってもみなかったユチョンの発言は、私に色んな悪い予感を抱かせた。
ユチョンは「大丈夫。」って言っていたけど、そんなにうまくいくのかな…。

それに、ユチョンには言わなかったけど…。
仮に出れたとしても、あの社長さんが大人しくしているとは思えない。どんな手段を使ってでも、自分から離れたユチョンたちを妨害してくると思う…。

ユチョンに話を聞いてから1ヶ月経った今でも、私はその話と悪い予感が頭から離れない。
一方、ユチョンは「事務所の人に出ていく話をもうすぐするんだ」…ってこの前電話で言っていた。
大丈夫かな…。


「寺川さん?」
「あ、は、はい!」
いけない!
私ったら、お客様とのお話し中…仕事中に何考えてたのよ!
今は仕事よ!仕事!

「大丈夫か?最近ちゃんと休んでるん? なんか疲れてるみたいやで。」
「大丈夫です!すみません!ご心配をおかけしてしまって…。」
「大丈夫ならええけど…。
支店長からノルマのことでキツく言われとるんか?もしそうなら、俺がどんな商品でも買ったるからな。いつでも言うてや。」
「いえ、そんな…。藤原社長には十分過ぎるほど買っていただいています。今以上に買っていただくのは、負担をお掛けしすぎですから。」
「そんなことあらへんよー。アンタもうちの経営状態知ってるやろ?まだまだ大丈夫やでー。
そんなことより、ちゃんと飯食ってちゃんと寝るんやで。岡山のお父ちゃんもお母ちゃんも心配してはるんやから。」
「ありがとうございます…。いつもよくしてくださって…」
「あーそんな泣きそうな顔したらあかんでー。べっぴんさんが台無しやんかー。」

お客様はみなさんとってもいい方。特に、この方は私を自分の娘のように可愛がってくださる。

お客様の前で他のこと考えちゃダメ!しっかり集中しなきゃ!

*****

はぁ…今日も疲れた…。

ノルマ達成してるのに、もっと高い商品売りつけろ…って怒鳴られた…。

お客様の会社の経営状態を見れば、そんな高い商品に手を出させるなんてハイリスクローリターンでしかないのは新人の私でもわかるよ…。
先輩に相談しても、私と同じ考えだったし。

支店長は、ホントにお客様がお金にしか見えないんだろうな…。
私は絶対にあんな風にはなりたくない。絶対にならない。


はぁ…ん?…あれ?
玄関の前に誰かいる…。
もう23時前なのに…。
誰だろう?誰かわからないけど、とりあえずこんな夜遅くに不気味だよ…。

私は恐る恐る自分の家の前に向かった。
そして、その人物が誰かを認識した瞬間、背筋が凍った。

「やあ。こんな夜遅くにすまないね。久しぶりだね。」
この威圧感と恐怖感。
口元だけ笑っていて、目は一切笑っていない。

思いがけない夜の訪問者は、ユチョンの事務所の社長さんだった。


つづく
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by rin1119a | 2013-09-29 12:20 | プライド | Comments(0)

プライド 第38話

「事務所を出るなんて…大丈夫なの?」
「美桜反対なの?俺、もう限界なんだよ…。」
「そうじゃない。出ること自体は賛成だよ。でも…」

俺は、事務所から出る話を美桜にした。
今の事務所にいたら、俺たちみんな壊れる。ファンに良いパフォーマンスを届けられる状態を保てない。
昨日今日決めた話じゃない。ずっと悩んで決めたことだ。
いつも俺やみんなのことを心配してくれてる美桜なら、絶対に賛成してくれると思ったのに…。
どうして??

俺は美桜の細い体を抱きしめ、小さな可愛い手をさすりながら尋ねた。

「でも…の続き教えて?大丈夫?ってどういう意味?」
「あのね…私心配なの…。
今、東方神起の人気は凄いことになってる。ユチョンたちには申し訳ない表現になるけど、事務所にとって今が稼ぎ時…。」
稼ぎ時…。今一つ意味が…。
美桜は俺の表情を見て、わかりやすいように言い換えてくれる。

「えっと…わかりやすく言うとね…。
今のユチョンたちは曲を出せば必ず売れるし、コンサートをすれば間違いなく席が埋まるし、メディア出演のオファーは断りきれないほどくるでしょ?
だから、事務所は何にも努力しなくても、ユチョンたちがいるだけで事務所にはどんどんお金が入ってくる。」

たしかに美桜の言う通りだ。
しかも、うちの事務所は俺たちの給料からかなりの額を奪って、自分のものにしている。

「だからね…ユチョンたちが事務所を出ることを許してくれるのかな…って心配なの。」

美桜はそこまで考えてくれてるんだ…。心配かけて本当に申し訳ないよ。でも、大丈夫。

「ユチョン?…頭撫でてくれるの久しぶりだね(笑)」
俺は無意識のうちに美桜の頭を撫でていた。
「そう?最近は、美桜の寝てる時に撫でてるのかな(笑)」
「起きてる時に撫でてほしい(笑)
…あ、だからすごく心配なの。本当に大丈夫?」
「心配してくれてありがとう。でも、大丈夫だよ。色んな人に相談しながら慎重に進めてるから。」
「それならいいけど…。」
美桜の表情は少し柔らかくなったけど、まだ固いまま。

「美桜ー心配しすぎー!大丈夫だよ!…じゃあ、この話はもうおしまい!」
「…うん。」

サッ

「え!?ユチョン!?どうしたのいきなり!?」
「ん?風呂まで連れていこうと思って…。ここの風呂広いから、二人で入ろうよ。」
俺は美桜を抱き上げた。
そして、美桜の耳元で囁き、美桜の耳を軽く舐めた。

それにしても…軽い。軽すぎる。
ちゃんと食べてるの?
俺の心配より自分の心配しろよ…。

「え、一緒に!?」
「一緒に入ったら、俺が美桜の体洗ってあげるね。美桜は俺の体洗ってね。」
「え!?は、はい・・・」
「じゃあ行くよー」
驚きと緊張で耳まで真っ赤にして、しかも返事が「はい」になってるし。

なんで美桜はいつまでもこんなに可愛いんだ…。


*****

その夜、俺たちは風呂場で愛し合った。
俺はこの時、美桜の可愛さしか見えてなかった。いつまで経っても、恥ずかしがり屋でピュアな美桜が愛しくてたまらなかった。

美桜の抱いている不安が的中するなんて想像すらせず、可愛い美桜をただただ愛していた。

つづく
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by rin1119a | 2013-09-29 12:15 | プライド | Comments(0)

プライド 第37話

私は、1年目社員全員で行う夏の研修のために、東京に来ている。
うちの会社の本社は東京にあるので、同期全員集まる研修時には東京に来る。


久しぶりの東京だ。
しかも、今日はユチョンの久しぶりの休みの日。だから会える。
あるホテルの一室で会うことになっていて、ついこの間の東京ドーム公演の成功を二人で祝うつもりだ。

私の家以外の場所で会うのはかなり久しぶりだ。なんだか新鮮。
いや…そんな呑気なこと言ってられないよね。

ユチョンたちの人気は日本でも凄くなっているから、人目には気をつけなきゃ。

*****

研修が終わり、私はホテルに向かおうとしていた。

「寺川ー!おつかれー!」
「あ、深田くん。お疲れさま。」

「今からみんなで飲みにいくことになったんだけど、お前来れる?」
「わぁ…すごく行きたいんだけど、このあと約束があるの。ごめんね。」
「そっかぁ。じゃあまた今度だな。てか、約束って彼氏?」
「う、うん。」
「うっわ!いいなーラブラブで!俺も今日彼女に会おうとしたけど、断られてさ…。」
「そっかぁ。寂しいね。たまたま用事があったんだよ。」
「そうだといいけど…。まあ、今日は無理だったけど、また今度飲みにいこうな。」
「うん。いこうね。…深田くん、飲みすぎないようにね(笑)」
「えー(笑)酒飲みまくることしか、ストレス発散させる方法ないのに(笑)」

深田くん、笑ってるけど大丈夫かな。
毎日のように支店長に説教されてるから、ストレス半端ないだろうな…。
そのせいで、かなりお酒に走ってるみたいだから心配…。
そもそも、説教されなきゃいけないような成績じゃないし、今までうちの銀行とは取引のなかった会社と取り引きできるようにしたりして、かなり実績あげてるのに…。

*****

「東京ドーム公演成功おめでとう!」
「ありがとう!」

ユチョンは、相変わらず異常なスケジュールで仕事をしている。相変わらずどころか、さらに酷くなったように思う。
あの社長さんがどんどん仕事を受け入れているんだろう。

ユチョンだけじゃなくて、ジェジュンオッパ・ユノオッパ・ジュンちゃん・チャンミンくんみんなのことが心配だ。

ここまでの知名度と人気なら、そんなにガムシャラに仕事しなくてもいいと思う。
依頼された仕事を全て行うのは、売り出し中の人のやり方。
今の東方神起のように、依頼が途切れないなら、多少は断らなきゃ身が持たない。

「はぁー疲れたー!でも、やっぱり東京ドームってすごいね!めちゃくちゃ広い!」
グラスに入ったワインを一気飲みし、ユチョンは気持ちよさげにそう言った。

「お疲れさま。たしかにね。でも、そんな場所に立てるユチョンはもっとすごいよ!」
「ありがとう…。ここまで長かったような、短かったような…」
「うん。」
「俺…ずっと歌いたいな。ユノヒョン・ジェジュンヒョン・ジュンス・チャンミンの5人でずっと…。」
「うん。私もずっと5人で歌い続けてほしい。」

ユチョンは、ワインをグラスに注ぎながら話し続ける。
私の分も注いでくれた。
「でも…今のままじゃ俺たちみんな、心も体も壊れる…。」
「うん。」
ユチョンはグラスに入ったワインを、さっきよりも勢いよく飲み干した。

「美桜…大切な話があるんだけど…。」
「うん。何?」
ユチョンは、またグラスにワインを注ぎ、注ぎ終ったと思ったらまた勢いよく飲み干した。

「ユチョン?少しペース落とした方が…」
「俺たちさ…今の事務所を出ようと思ってるんだ。」


ガシャン!


思ってもみなかったユチョンの言葉に私は驚き、手に持っていたグラスを床に落としてしまった。

事務所を出る…

グラスを落とした後、私の脳裏に浮かんだのはあの社長さんの顔だった。
2年前に一度会っただけなのに、あの時の威圧感や恐怖感は忘れられない。

事務所を出るなんて、あの社長さんが許すのだろうか?
仮に出れたとしても、あの人が大人しく引き下がるだろうか?

私の頭の中には、外れてほしい悪い予感ばかりが次から次へと浮かんでくるのだった。


つづく
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by rin1119a | 2013-09-28 20:54 | プライド | Comments(0)