JYJの妄想小説ブログです。妄想小説が苦手な方は閲覧しないでください。JYJも妄想も好きな方は是非どうぞ(^^)気に入ってもらえますように(*´∀`)


by 凛

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「もう!ママ嫌い!」
「あやめ!?」
仕事が終わり保育園に娘を迎えにいくと、何故か娘はご機嫌ななめだ。
お友達と喧嘩でもしたのかな…。でも、それが原因ならどうして『ママ嫌い!』になるのだろう。さっぱりわからない。

保育園からの帰り道でも全く口をきいてくれないし、手を繋いでも振り払う始末…。どうしたの、あやめ?

こうなったら、大好きなパパの力を借りるしかないわね…。


*****

「パパー見てー茉莉子おねえちゃんからのお手紙ー!」
「おぉー良かったなぁ!」
あやめは、久しぶりに会ったパパに、大好きなお姉さんからのお手紙を見せている。
いつも以上にユチョンにべったり抱きついていて、帰り道での不機嫌さとは全く違う。

「ご飯できたよー。」
仲良くしている二人を呼びにリビングに行く。
「やったー!久しぶりの美桜の料理ー!」
「今日はハンバーグよ。」
ユチョンの喜ぶ顔を見ると、本当に幸せを実感する。

「あやめ、いらない!」
ところが、あやめは拗ねた顔をして、私に背を向けた。

「あやめ、どうしたの?ハンバーグ好きだよね?」
ユチョンは、あやめの顔をのぞきこみながら尋ねる。
「嫌い!ママもハンバーグも嫌い!」
「あやめ?『ママ嫌い』ってどういうこと?何があったの?」
ユチョンに尋ねられて、あやめは俯いてしまった。
何も答えないあやめ…。

どうしたの?仕事で寂しい思いばかりさせているストレス?
あやめ、ごめんね。

「あやめ、ママの顔見て。すっごく悲しそうだよ。あやめに『嫌い』って言われて、すっごく悲しんでるよ。」
「………ママ…」
背を向けていた娘が私の方を見た。

「………ママのせいで…あやめはパパのお嫁さんになれないから…」
「「えっ!?」」

あやめの言葉に、私たちは二人とも呆気にとられて何も言えない。

「今日ね…メイちゃんに『パパのお嫁さんは、あやめちゃんのママだから、あやめちゃんはパパのお嫁さんになれないよ』…って言われたのぉー…ひっく…」
あやめは泣き出してしまい、あまりに可愛い理由に力が抜けた私も泣きそうになる。

「あやめ、ごめんねー。ママがパパのお嫁さんだから、あやめはパパのお嫁さんになれなくて…」
あやめを抱きしめながら、そう言う。
ふとユチョンの方を見ると、嬉しそうにニヤニヤしている。

「あやめー!パパのお嫁さんはママだけど、あやめはパパの可愛いお姫様だよー!」
「…おひめさま?」
「うん!あやめは、パパの大切な可愛いお姫様だよ。」
ユチョンのその言葉をきいて、あやめはすっかり上機嫌になった。
「わぁーい!お姫様ーお姫様ー!ママーパパーご飯食べよー!」
「「うん。」」


*****

すっかり上機嫌になった娘・優しい妻と一緒に晩ごはんを食べる。
ふふっそれにしても、パパのお嫁さんになりたい…なんてあぁー可愛い可愛い!

「あ、あやめイイコト思いついた!」
「何?」
「パパのお嫁さんになれないから、深田のおにいちゃんのお嫁さんになるー!」
「あ、それいいね。」

「だーめーだー!!!!!!!」

「ユ、ユチョン?か、顔が怖いわよ?落ち着いてよ…」
深田のお嫁さんなんて絶対にダメだ!
「どうして?深田のおにいちゃんは、ひとりみでしょ?」
「あやめ、独り身なんてどこで覚えたの?」
「深田のおにいちゃんが『俺は独り身だ』ってよく言ってるよ。」

深田!そうやって独身アピールをして、俺のあやめを奪うつもりだな!そうはさせん!

「そうよね…深田くんはまだ独身だもんね…。誰かいい人はいないのかしら…。…じゃあ、あやめが深田くんのお嫁さんになってあげよっか。」
「美桜!何を言ってるんだ!?深田にあやめは渡さないぞ!」
「ユチョン、そんなに本気にならなくていいでしょ?」

…この日は、こんなやり取りばかりで夜は更けていったのだった。


おわり
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by rin1119a | 2013-10-31 17:23 | プライド(番外編) | Comments(8)

運命の人 第4話

「どういうことか説明してくれ。なんで、暴力団関係の人間を佐伯さん一人に押し付けたんだ?」
「そんな…私押し付けてなんて…」
「監視カメラでも見たら、すぐにわかるような嘘をつくな。
君は、あの客の名前も顔も知ってるだろ?去年の暮れに、統合前の支店…君が3年も勤務してた支店で騒ぎを起こして、うちの銀行のブラックリストに載ってるんだから。」

支店長会議のために外出している間に、とんでもないことが起こっていた。
この辺り一帯の銀行を荒らし回っていて、うちだけじゃなくて他の銀行でもブラックリスト扱いになっている奴がうちの支店にやってきたのだ。

そいつが銀行を荒らし回っているのは、銀行と取引してもらえない腹いせだ。
当然だが、俺たち金融機関は反社会的勢力と関わりを持ってはいけない。
だが、そいつらは汚い手段で手に入れた金を何とかして綺麗にしたい。要するに、犯罪関連で金を手に入れたことを誤魔化したい。
だから、奴らは金融機関と取引をしたくて仕方がないのだ。

今日うちの支店に来た奴は、去年の暮れに統合前の支店で騒ぎを起こし、ブラックリストに載っている。
俺の目の前にいるこの女は、その支店で勤務していたから、今日来た奴のことを知らないはずがない。
顔を見ただけでわかるはずだし、最悪名前まで聞けばブラックリストの奴だとわかる。

それなのに、この女は、佐伯さんに一人でそいつの対応をさせた。
本来なら、そいつが来た時点で責任者(今日は俺がいなかったから支店長代理)を呼んで、追い返さなきゃいけないのに。

運の悪いことに、ブラックリスト客の顔を知ってる奴がこの女しかその場にいなかったため、すぐに追い返す…という判断を下せる人間がいなかった。

そのブラックリスト客の話を聞いているうちに、佐伯さんは『こんなに資産を持っている人が、どこの銀行からも取引を断られるなんておかしい。何か問題のある人では?」と疑問に思い、自分の指導係のこの女に相談しようとしたらしい。
ところが、この女は適当にあしらい、佐伯さんに対応を続けさせた。

佐伯さんは、支店長代理(その時は2階にいたらしい)や他の人間に相談する…ということまで頭が回らず、一人でそいつの対応を続けた。何とか帰そうとしていたようだ。

ところが、なかなか取引の話をしてくれない佐伯さんに苛立った男が、暴れだした。
それを止めに入った佐伯さんを突き飛ばした。佐伯さんは、かなり強い力で突き飛ばされ、床に頭を強く打って意識を失った。

佐伯さんは救急車で病院に運ばれ、今は病院にいる。
軽い脳しんとうだから、特に命に別状はない。

俺が副支店長から連絡を受けたのは、支店長代理がそいつを追い返し、佐伯さんが病院に運ばれた後だった。

「似てるな…とは思いましたけどぉー…」
何が『けどぉー』だよ!余計に腹が立つ!
「まあ、知ってたかどうかはもういい。それより、佐伯さんに相談された時、なんであしらったんだ?目の前にいるお客さんの対応に困ってるんだから、緊急事態だろ。」
「それは…佐伯さんってちょっとしたことで相談してくるから、今日もたいしたことないかと思って…」
「…いい加減にしろよ。まだそんな口叩くのか。…もういい。さっさと帰って。」
「そんな!誤解されたままで帰れません!それに、支店長の仕事を手伝いたいんです!」
この女!

「誤解?色んな人の証言を合わせた見解なんだけど。君が新人にブラックリスト客を一人で対応させて、その結果その子が病院に運ばれたのは事実だろ。」
「そ、それは…」
「それから、君に手伝ってもらいたい仕事なんて何一つないから、さっさと帰って。
君の仕事は、明日の朝佐伯さんに謝ることだ。頼むから、さっさと帰ってくれ。」
「支店長…」

いい歳した大人が泣きべそかくなよ…。泣きたいのは佐伯さんだろ…。

こんなくそ女のことなんかどうでもいい。とにかく早く仕事済ませて、病院に行かないと!
佐伯さん…俺が頼りないせいで、怖い思いをさせて本当にすまなかった。
彼女のことを考えると、申し訳なさと心配ばかりが頭に浮かんでくるのだった。


つづく
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by rin1119a | 2013-10-31 14:06 | 運命の人 | Comments(2)

運命の人 第3話

「すいません、今待っていただいているお客様で…」
「悪いけど後にしてくれる?私、忙しいの。」
「申し訳ありません。」
先輩は、私の方を全く見もせずに去っていってしまった。

最近、仕事でわからないことを女性の先輩たちに尋ねても、ほとんど相手にしてもらえない。
先輩たちの手が空いている時を狙っているつもりだし、少し考えればわかることをいちいち聞いているつもりもないのに…。『つもり』だからダメなのかもしれないけど。

なんだか女性の先輩たちに嫌われているみたい…。私が要領も覚えも悪いからなのかな…。他の同期の子には、普通に接しているのに。

あ、それより…どうしよう…
お客様を待たせているのに…

「佐伯さん、どうかした?」
途方にくれている私に、支店長が声をかけてくれた。
「あ、支店長…。実は、どう対応したらいいのかわからないお客様がいて、今ロビーで待っていただいているんです。」
「どういう用件で来たお客様なの?」
「え、支店長…今お時間大丈夫なんですか?」
「俺が大丈夫かどうかより、お客さんが大切だよ。今お待たせしてるんだろ?早く対応しないと。」
「は、はい。えっと…資産運用をしたいとおっしゃっていて…」


「…なるほど。そのお客さん二階にお通しして。」
「は、はい。」
二階はプライベートバンキング(富裕層を対象にした金融サービス)専用の場所。
プライベートバンキングは、金融の知識だけじゃなくて、法律の知識まで必要とされるすごく難しい業務だ。
もちろん、新人の私はまだ一度もしたことがない。

「そんなに顔をひきつらせなくても(笑)大丈夫!プライベートバンキングの研修は受けてるんだから、実践しよう。」
「は、はい。」
た、たしかに研修は受けたし、だいたいの流れは把握してるけど…

「副支店長!佐伯さんがプライベートバンキングの対応をするので、補佐お願いします。」
私がオロオロしてるうちに、支店長は副支店長に補佐を頼んだ。

「はい。…佐伯さん、頑張れよー。気になるとこがあったら、横からフォローするし。まあ頑張れー。」
副支店長…なんか言い方が軽いんだけど。
でも、お酒が入らなかったらいい人だ(少なくとも私に対しては)。副支店長に補佐してもらえるなら、少し安心できる。
「はい。頑張ります。よろしくお願いします。」

私は、副支店長と共にお客様のもとに向かった。
その途中、女性の先輩二人のそばを通った瞬間…

「ホントに生意気ね」
「男に取り入るのはうまいのね」
「ホントに感じ悪いわねー。」

えっ…今…すごく小さい声だったけど…私のこと?
『男に取り入る』ってどういうこと?私そんなつもりじゃないのに…。


*****

うちの支店の女ども…
どうすればいいんだよ…。
最近、佐伯さんが仕事でわからないことを聞いても、女はほぼ全員まともに相手にしない。

だから、佐伯さんは自然と男に聞くようになる。すると、今度は『男に取り入る』て…お前らがちゃんと答えないから、男の先輩に聞くしかないんだろ!
…ったく…いい歳した大人がなにやってんだよ…。

一生懸命頑張ってる新人を潰す気かよ…。
最近、佐伯さんが本当に辛そうで見てられない。わからないことを聞くときなんか、めちゃくちゃビクビクしてるし…。

俺は一体どうすれば…。支店長のくせに、頑張ってる部下を守ってやれないなんて…。


*****

「深田くん?」
「…あぁ悪い。ちょっと考え事してた。」
「その様子だと、さすがの深田支店長も苦戦しているみたいね。」
「あぁ、かなりな。優秀な寺川支店長の助言がほしくてたまらねぇー。」
「またまたー(笑)…まあ、女性同士のいざこざは、女の私の方がいいかもね。いざこざ…って言っても、その新人の子は全然悪くないけど。」

今日は、近隣15支店の支店長が集まる支店長会議があった。
この4月から新店の支店長になった寺川も、当然出席していた。

久しぶりに会った寺川に、佐伯さんのことを相談している。
「あぁ。めちゃくちゃ一生懸命な良い子なんだ。だから、何とかしてやらないと…」
「そうよね…一生懸命な人が潰されるのは絶対にダメだもんね…。でも…深田くんが口を出しすぎても逆効果だし、だからといって何もしなかったらエスカレートするし…。」
「そうなんだよ。だから悩んでてさ…最近なんか、仕事に支障が出るレベルだし…。」
「そんなに酷いの!?」
「あぁ。」

さすがの寺川もかなり困っている。
だって…入社してから13年色んな奴と仕事してきたけど、ここまで幼稚な奴らはいなかったぞ。

ブーブー

お互い言葉を発しないままでいると、俺の仕事用のケータイがなった。
「あ、電話出てね。」
寺川に言われる前に、俺はすでに電話を出ていた。

「お疲れさまです。深田です。どうしました?
…………えっ!?佐伯さんが!わかりました!すぐに支店に戻ります!」

「悪い!トラブルがあった!」
「そうみたいね。気をつけてね。また話そ。」
「あぁ。時間のある時にな。」

俺は全速力で支店に向かった。
外野がうるさい…だけでは済まない大問題が発生してしまったからだ。
絶対に支店の女どもが関わってるぞ。


つづく
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by rin1119a | 2013-10-30 21:24 | 運命の人 | Comments(4)
「あやめ?どうしたの?」

久しぶりに会った娘は、なんだか元気がない。
いつもなら俺が帰ってきた瞬間に、「パパー!」と抱きついてきて、最近あった出来事をたくさん聞かせてくれるのに…。
どうしたんだろう…。保育園の友達と喧嘩でもしたのかな…。

ぎゅー

俺はあやめを抱きしめた。
少し会わないうちに大きくなったよな。来年は一年生だもんなぁ。

「パパ…あのね…」
「ん?」
「茉莉子おねえちゃんが保育園に来てくれないの…。」

『茉莉子おねえちゃん』というのは、あやめの保育園に紙芝居や人形劇をしに来てくれる大学のサークルのお姉さんだ。
俺も美桜も会ったことはないけど、あやめからよく話は聞いている。
今年の春から茉莉子おねえちゃんは社会人になり、サークルからも卒業してしまったため、保育園に来れなくなったらしい。

「そっかぁ。茉莉子おねえちゃんに会えなくて寂しいね。」
「うん…茉莉子おねえちゃんと遊びたいよぉー」

そう言うと、あやめは泣き出してしまった。
なついてるなぁ…とは思っていたけど、こんな泣いちゃうまで大好きだったのか…。

「じゃあ…茉莉子おねえちゃんにお手紙書こうか?」
「ぐすん…おてがみ?」
「うん。保育園の先生に、茉莉子おねえちゃんに渡してくださいって頼もう。」
「書くー!茉莉子おねえちゃんにお手紙書くー!」

あんなにしょんぼりしていたのに、完全復活だな。
俺のことなんかそっちのけで、覚えたばかりのひらがなで必死に手紙を書いている。

本当に大好きなんだな。俺も会ってみたいな。


*****

大学のサークルの後輩とお茶をしていると、後輩から手紙を渡された。
手紙の差出人は、あやめちゃん。
サークルの活動で一緒に遊んだ子だ。素直で可愛い子で、私にとてもなついてくれていた。

あやめちゃんが『茉莉子おねえちゃんは?もう来ないの?茉莉子おねえちゃんと遊びたいよぉー』とずっと言っている…と保育園の先生は後輩に言っていたそうだ。

そんなに私のことを好きでいてくれたなんて…。

『まりこおねえちゃんへ
げんきですか。あやめは、まりこおねえちゃんとあそべなくてかなしいです。
まりこおねえちゃん、おしごとがんばってね。』

あやめちゃん…
私もあやめちゃんと遊べなくて悲しいよ。仕事も辛いよ。
でも…あやめちゃん、ありがとう。まりこおねえちゃん、仕事頑張るよ。

そして、あやめちゃんからの手紙の他に、もう一通手紙があった。
あやめちゃんのご両親からの手紙だった。

とても綺麗な字で、私にお礼と応援の言葉を書いてくれている。
あやめちゃんが素直な良い子なのは、このご両親に育てられてるからね。文面から人柄が伝わってくる。

あやめちゃんのお父さん・お母さん、ありがとうございます。私、頑張ります。


*****

「ママー!茉莉子おねえちゃんからお手紙きたのー!」

保育園に迎えに行くと、娘がいつもの何倍も高いテンションで私のもとに走ってきた。

「よかったねー。なんて書いてあったの?」
「あやめちゃんと遊びたい…って!」

あやめは、大好きな茉莉子おねえちゃんからのお手紙ですっかり上機嫌だ。

…茉莉子さん、会ったことないけど、うちの娘を可愛がってくれてありがとうございます。

仕事で寂しい想いをさせているのに、あやめが元気に明るく育っているのは本当に周りの人たちのおかげね。

嬉しそうなあやめを見つめながら、私はそんなことを考えていた。

おわり
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by rin1119a | 2013-10-30 11:55 | プライド(番外編) | Comments(6)

お礼のメッセージ

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by rin1119a | 2013-10-29 21:01 | ブログ関連

素直になりたい 第1話

「こらー!男子たち!女の子苛めるな!」
「げっ!森が来た!逃げるぞ!」

私は、子供の頃からかなりの男勝りだった。
口喧嘩では絶対に負けなかったし、運動能力でもそこらへんの男なんかには絶対に負けなかった。
おまけに、身長も高かったから、小学生の頃なんか男子に恐れられていた。
ちなみに、身長はずっと伸び続けて、大学生になった現在は172センチだ。

「もう!逃げやがって!…大丈夫?」
「大丈夫だよ。ありがとう、まりあちゃん。」

そんな私には、コンプレックスがある。
女にしては高い身長でも、可愛いげのない性格でもない。
まあ、どっちも好きではないけど、諦めて受け入れるしかない。
身長なんか縮められないし、可愛いげのない性格も変えようがないのだから。

私のコンプレックス…

「まりあちゃんはやめてー(笑)森ちゃんにしてよー。」
「どうして?まりあちゃんってすごく可愛い名前なのに…」

それは、私に全く似合っていない『まりあ』という無駄に可愛らしい名前だ。
優しい子になるように…という願いを込めて、両親はこの名前をつけたらしい。
聖母マリア様が由来なのか…。

一生懸命考えて名づけてくれた両親には申し訳ないけど、『優しい子』なら素直に優子ちゃんにしてほしかった…。
キリスト教徒でもないのに、なんでわざわざそんな捻りをいれたのだろう…。

『まりあ』なんて、女の子らしい可愛い子じゃなきゃ似合わないよ…。
私みたいな人間には全然似合わない…。


*****

「森ちゃん、おはよう!ねえねえ!お願いがあるんだ!」
「おはよう。ジュンスのお願いはどうせ課題の手伝いでしょ(笑)?」
「うきゃんうきゃん!正解ー!さすが森ちゃん!」

彼は、同じ学部で同じサークルのキム・ジュンス。
生まれは韓国だけど、中学の頃にお父さんの仕事の都合で日本に引っ越してきて、そのまま日本で生活している。

大学1年の頃にサークルで知り合って以来、ずっと仲良くしている。

彼の独特の笑い声や、天真爛漫なところがとても好きだ。
普段は少しボケてるけど、いざという時は頼りになる。
私は、そんな彼に2年ほど片想いをしている。

「明日提出なのに何にもしてないんだー(笑)」
「もう!何にもしてないんだーじゃないよ(笑)ジュンスはいつも後回しにしすぎよ。」
「俺、ピンチの時ほど力を発揮するからね!」
「自分からピンチ招いてるんでしょー(笑)」

告白なんてしない。できないもん。
このまま楽しく過ごせればそれで…。

「あ、そうそう!今日からさ、留学生が来るんだ!俺の友達なんだー」
「友達って韓国の?」
「うん!ユチョンっていうんだ。韓国に帰った時は絶対に会ってるけど、同じ大学に通えるなんて嬉しいよー!」
「そんなに仲良いんだー良かったね。」
「うん!小学生の頃からの付き合いだから。すっごく優しくて良い奴だから、森ちゃんもすぐ仲良くなれるよ!」

ジュンスのニコニコした顔を見ると、私も幸せな気持ちになる。
ジュンスの大切な友達か…どんな人だろう…。

ジュンスの大切な友達があんな最悪男だなんて、この時の私は知る由もなかった…。


つづく
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by rin1119a | 2013-10-29 18:15 | 素直になりたい | Comments(10)

久しぶりの更新ですね

運命の人アップしました(^^)
深田くん素敵ですねー(*´∀`)♪←書いたのは自分なのに(笑)
でも、深田くんも茉莉子も妬まれていますね(T-T)深田くんは自分自身のことは気にもとめていませんし、深田くんは大丈夫でしょう。
でも、茉莉子は…。

そして、深田くんに憧れている山口くん。ガッツ溢れる3年目です。
なんとなく出したキャラですが、気に入ったので今後それなりに登場させる予定です。

*****

ファン申請たくさんしてくれてありがとうございます(*´∀`)♪
まだ承認しかできていませんが、お礼のメッセージは少しお待ちくださいませ。
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by rin1119a | 2013-10-29 15:44 | Comments(0)

運命の人 第2話

「支店長、同行してくださってありがとうございました。ご契約いただけたのは支店長のおかげです。」
「何言ってんだよ(笑)お前がコツコツ訪問し続けた努力が実ったんだよ。俺は、最後に引っ付いていっただけだ。」
「そんな!前の訪問で追い返されたのに、今日ご契約いただけたのは、支店長のおかげ以外あり得ないです!」
「おいおい(笑)そんな持ち上げても何も出ないぞ(笑)」

今日は、3年目の山口の営業に同行した。
山口はよく勉強しているし、ガッツもある良い営業マンだと思う。
ただ、営業は相手がいることだから、そのガッツが悪いように出てしまうことがある。押しが強すぎて、時々お客さんから引かれてしまうのだ。

まあ、まだ若いから仕方ないけど、お客さんの様子をよく見て押すタイミングをコントロールできれば、トップを取れる器だと思う。

「事実を言っているんです!憧れの深田支店長の下で働けて幸せです!」
「お前、女の子みたいなこと言うなよー(笑)憧れの深田支店長って(笑)佐伯さんあたりに言われたら嬉しいけど、男のお前に言われてもなぁー(笑)」
「そういう変な意味ではありません!自分は、深田支店長のようになるのが目標なんです!」
「ありがとな。じゃあ、俺を越えてくれ。」

やっぱり見込みあるな。
他人の脚を引っ張ることしか頭にないうちの支店の人間の中では、数少ないまともで見込みのある奴だ。


俺は4月から支店長として、東京駅前支店に配属された。
うちの支店は、二つあった支店が一つに統合されたもの。もとの二つの支店の支店長は二人とも、別のところに異動になり、支店長のポストが空いた。

そのポストに入ったのが俺だ。
ただ、予想はしていたが、支店長代理や副支店長からの妬みはなかなかだ。
空いた支店長のポストには自分が…と思っていたのに、自分よりかなり若い俺にとられたのが不服なのだろう。
やたらと俺に突っかかってくる。
まあ、予想してたから、それはかまわない…。
俺がうまくこの人たちを使って、支店長として文句のない働きをすればいいのだから。

俺が気になるのは…


*****

「佐伯さん、ありがとう。どう?仕事慣れた?」
「慣れた…まではまだまだ…」
「そっか。そりゃそうだよな。
まだ1年目なんだから、焦らずに一個一個確実にできるようになっていけばいいから。困ったことがあれば、いつでも俺に言ってきて。」
「はい!」
「元気いいなぁー。」

彼女は新入社員の佐伯さん。
真面目で気の利く良い子だ。
営業担当の新人にも見習ってほしいくらい、勉強もしっかりしている。

いつも彼女は、外回りから帰ってきた奴に一番最初に飲み物…最近は暑くなってきたからタオルも…出してくれる。
支店の窓口で業務があるときや、他の仕事で手が塞がっているときは無理だけど。

少し引っ込み思案というか、自信なさげな所があるのが心配だけど、そこは経験で改善されていくだろう。
それに、その点は上司と先輩が上手くフォローすれば大丈夫だし。

…うん。佐伯さん自身には何も問題はない。
問題は…外野だ。


「佐伯さん、支店長に馴れ馴れしくしすぎじゃない?」
「あなたもそう思う?新人のくせに生意気よねー。」
「ホントねー。しかも、あんな地味なくせに、深田支店長を狙うなんて身の程知らずよ!」

そんな口叩く暇があるんだったら、佐伯さんより早く動けよな…。

コイツらが佐伯さんに変なことしなきゃいいけど…。
佐伯さんのことは心配で目をかけなきゃいけないが、あんまり俺が構いすぎると外野がうるさいからな…。
今みたいにうるさいだけで済むことを祈っておこう。


つづく
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by rin1119a | 2013-10-29 11:16 | 運命の人 | Comments(2)

運命の人 第1話

「ねぇー茉莉子ちゃん彼氏いるのー?」

ペタッ

えっ…やだ…太ももの上に…

今日はうちの支店の新人歓迎会。すっかりお酒もすすんで場は盛り上がっている。

でも、私はあんまりお酒飲めないのに無理に飲んでしまって、めちゃくちゃ気分が悪い。
それに、もともと飲み会…というかワイワイするのが苦手…。

「ねぇー茉莉子ちゃぁーん!茉莉子ー!」
しかも…さっきから隣にいる副支店長がやたら絡んでくる。
酒癖が相当悪いのか、下の名前で呼びだすし、手は私の太ももの上…。
どうしよう…。

「ほらぁーこれ飲みなよー」
副支店長が私にすすめてきたのは、ウィスキーのロック…。
こんなの飲めないよ…。
どうしよう…。

コトッ

「はい、佐伯さん。」
困っている私のそばに、支店長がオレンジ色の飲み物を持ってやって来た。
その飲み物を私のそばに置くと、支店長は爽やかな笑顔で言った。
「まだ新人で初々しい佐伯さんには、ウィスキーよりこっちの方が似合うから。」

「支店長ー!そんなの酒じゃねーだろー!茉莉子ちゃんは、これを飲むんだ!ねぇー茉莉子ちゃーん!」
そう言って私の胸元に伸びてきた副支店長の手を、支店長はしっかり掴んだ。

「支店長ー何するんすかー!」
「いやぁー私のような若い支店長は、副支店長の支えがないとやっていけません。よろしくお願いいたします…という意味を込めて握手を…と思いまして…。」

支店長…もしかして私を助けてくれた?
そう考えている私の方をちらっと見て、支店長は私にしか聞こえないように小声で言った。

「それ、オレンジジュースだから。それ飲んだら、トイレ行って休め。顔色かなり悪いぞ。」

支店長が副支店長の相手をしてくれている間に、オレンジジュースを飲み、トイレに駆け込んだ。

「うぅ…」

しばらくトイレで休み、席に戻ろうとすると…

「支店長!」
「なかなか戻ってこないから心配で…大丈夫?」
「は、はい」
支店長…私のことを心配して、トイレの前で待っててくれてたんだ…。
「佐伯さん、酒ほとんど飲めないのに周りが無理して飲ませただろ?ホントは俺がもっと早く気づいてやらなきゃいけなかったのに、悪かった。」
「そんな、支店長が謝る必要なんてないです!私がうまく断れないのが悪いんです!」

その後、支店長は私がお酒を飲まずにすむように、副支店長から触られないように色々気遣ってくれた。
上司に気を使わせた自分のことは、とても情けなく思った。でも…。

深田支店長…
まだ30半ばなのに、支店長に抜擢される優秀な人。
それなのに、私みたいな新人にも明るく話しかけてくれる気さくな人。
こんなこと言うとミーハーみたいだけど、顔もカッコいい。

新人歓迎会の前から素敵だな…とは思ってた。
だけど、この新人歓迎会以来、私は支店長のことをついつい目で追うようになってしまった。


*****

「支店長、山口さん外回りお疲れさまでした。コーヒーとタオルどうぞ。」
「お、ありがとう。」

ついさっき、営業担当の山口さんと支店長が外回りから帰ってきた。
支店長は普段は外回りしないけど、大きな契約がかかっている時は営業担当に同行することがある。

最近、暑くなってきたから外回りはキツいと思う。
私にできることは、飲み物をお出しすること・タオルの一つでも差し出すことくらいだ。
営業担当の方が帰ってきた頃に手が空いていれば、必ず飲み物をお出しするようにしている。

「佐伯さん、ありがとう。どう?仕事慣れた?」
支店長に話しかけてもらった!
「慣れた…まではまだまだ…」
「そっか。そりゃそうだよな。
まだ1年目なんだから、焦らずに一個一個確実にできるようになっていけばいいから。困ったことがあれば、いつでも俺に言ってきて。」
「はい!」
「元気いいなぁー。」

支店長と話せることが嬉しい私は、自分が周囲からどう思われているかなんて全く気づいていなかった…。


*****

「佐伯さん、支店長に馴れ馴れしくしすぎじゃない?」
「あなたもそう思う?新人のくせに生意気よねー。」
「ホントねー。しかも、あんな地味なくせに、深田支店長を狙うなんて身の程知らずよ!」


つづく
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by rin1119a | 2013-10-28 23:53 | 運命の人 | Comments(8)
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by rin1119a | 2013-10-28 22:28 | プライド(番外編)