JYJの妄想小説ブログです。妄想小説が苦手な方は閲覧しないでください。JYJも妄想も好きな方は是非どうぞ(^^)気に入ってもらえますように(*´∀`)


by 凛

熱情 第3話

「先生」
「おう、キム。お前、勉強熱心だな。たまには休めよ。」
「平気です。臨床と机での勉強をしっかりして、早く一流のドクターになりたいですから。…それより、灯ちゃん…藤木灯さんはどうですか?」

病院内の図書室に最新の論文を探しに行くと、灯ちゃんの主治医に会った。

「ずいぶん藤木さんのこと気にしてるんだな。まあ、研修医の頃から知ってる患者だもんな。
最近は順調だよ。発作もないみたいだし、薬もちゃんと指示通りに飲んでる。前みたいに、濫用はしてない。」
「良かったー。最近、副店長に昇格したって聞いたから、心配で…」
「まあ、その点は、俺も心配だから注意して見てる。発作が出るか出ないかは、精神状態の良し悪しにかなり左右されるからな。」

頑張り屋の彼女のことだ。
責任感もかなり強い人だから、責任者になったことでストレスも多くなると思う。

せっかく順調に回復しているのに、また逆戻りなんて酷すぎる。
絶対にそんなことにだけはならないように…。
俺がしっかり支えてやる!

彼女の明るい笑顔や、『ジェジュンさん』と呼ぶ優しい声を思い浮かべながら、俺はあらためて強くそう思うのだった。


*****

*3年前*


「わっ!雨降ってる!しかも土砂降り!傘持ってないよ…最悪…」

合コンから2週間後、私はパクさんと二人で会うことになった。

大学から、直接電車で待ち合わせ場所に向かっている。
ふと電車から外を見ると、雨がかなり降っていた。

今日は一日晴れです…って天気予報で言っていたのに…嘘つき…
これは傘ささなきゃダメだ…コンビニで傘買おう…。

それにしても…まさかパクさんから誘われるなんて…
合コンはそういう場ではあるけど、なにも私じゃなくても、彼ならいくらでも女性はいると思うんだけど。

パクさんは素敵な人だと思う。
メールのやり取りでも、知的でスマートな雰囲気が伝わってくる。
でも、まあ今日1回だけで終わっちゃうんだろうなぁ。

そんなことを考えながら、私は電車に揺られていた。


*****

「遅くなってごめん!」
「いえ、全然大丈夫ですよ。お仕事お疲れ様でした。」

俺は、今日も仕事が長引き、30分も遅刻してしまった。
でも、彼女はニコニコ笑って許してくれる。
『お仕事お疲れ様でした』か…なんかいいな。

そう。彼女はいつも(…といっても、会ってから2週間しか経ってないし、メールしかしてないけど)俺を気遣ってくれる。
しかも、その気遣いがとても自然で心地いい。

彼女と話をするのは楽しくて、1日に1往復くらいのメールのやり取りがすごく嬉しい。
メールのやり取りが楽しいなんて、高校生みたいだな(笑)

「行こっか。」
「はい。」

結構雨降ってるな。
さっきよりはマシになったけど。灯ちゃんは傘持ってるし、俺だけなら別に傘なくても大丈夫か。
店もすぐ近くだし。

「ん?」
そんなことを思いながら、駅の外に出ると、俺の頭の上に傘がさしかけられた。

見ると、灯ちゃんがかなり背伸びをして、俺を自分の傘の中に入れてくれている。
てか、俺を入れようと頑張ってるせいで、灯ちゃん全然傘の中に入れてないし!

「パクさん濡れちゃいます。雨結構降ってるし、風邪引いちゃいけないから…」
「ありがとう。俺が持つよ。」
俺は彼女の手から傘をもらい、二人で1つの傘に入って、予約した店に向かった。

たいして大きくない傘だから、自然と俺たちの距離は近づく。
…まあ、俺が灯ちゃんを引き寄せてるんだけど。
近づいてみると、思ったよりも彼女が華奢であることに気づく。

肩細っ!手足細っ!
ちょっと強く抱きしめると、折れちゃうんじゃ…。
何食って生きてるんだ?…って思うくらい細い。

そして、こんな雨の日でも、彼女の髪はとても綺麗だ。
髪ホントにサラサラだな…。


*****

「田城の奴、昔から酔ったらあんな風にウザくなるから、放っといて良かったんだよ。」
「すごく顔色も変わっていたし、ろれつもあまり回ってなかったから心配で…」

まずは、共通の話題である田城を使って、盛り上げる。
知ってる奴の話題だけあって、灯ちゃんも話しやすいみたいだ。
なかなか良い感じだな。

「灯ちゃん優しいな。面倒見良いよね。弟か妹いるの?」
「はい。妹が一人。」
「やっぱり。優しい良いお姉ちゃんなんだろうな。」
「そんなことないですよー。パクさんは?兄弟いらっしゃるんですか?」
「どう思う?」

「一人っ子のような気がします。なんか…ミステリアスな雰囲気がするから…」
「ミステリアス!?俺、そんな印象なんだ。まあ、よく言われるけど。何考えてるのかわからないって(笑)」
「やっぱり(笑)」
「で…残念だけど、弟が一人。灯ちゃんと同い年なんだ。」

うちの弟は、俺と違って、素直で明るくて純粋な奴だ。
大学に入ってから、ろくに実家に帰らない俺のことをやたら心配してくれている。

まあ、あの家には、弟さえいればいいんだが。
俺は、いらない人間だ。

「私と同い年なんですか。」
「そう。優しいし、頭も良いんだ。現役で大学に入ったから、学年は灯ちゃんより1個上だけど。」
「パクさん、弟さんを大切に思っているんですね。」
「え?…まあ、ガキの頃から慕ってくれてるから、可愛いことはたしかだな。」

ユファンは、あの家で唯一の味方だからな。
俺にはないものを全て持っているアイツを、妬んだ時期もあったけど…。
今は諦めている。
アイツは、俺の自慢の弟だ。


*****

「もう一軒行く?時間大丈夫?」
「はい!あと1時間くらいなら。」
「よし!じゃあ、そこのbarでいい?」
「はい。…あっ!」

近くのbarに向かって歩き出すと、いきなり前方から酔っぱらいの集団がやって来て、俺たちは左右に引き裂かれた。

「ビックリした…」
「手繋いでいい?ここ人通り多いし、危ないから。」
「は、はい。」

俺は、そう言って、彼女の手を握った。
手小さいな…

女の子と手繋いで歩くなんて、久しぶりだな。
セックスはするけど、こういうことって長い間していない。
なんか新鮮。

ふと灯ちゃんを見ると、少し緊張してるようだ。
こんな可愛いんだから、彼氏くらい絶対にいたと思うし、色々経験もしてるだろう。

なのに、初々しさや恥じらいが残っている。
22ってもっとスレてると思うんだけど。可愛いよな。

俺たちは、何気ない話をしながらすぐ近くのbarに入った。
二人の手は、恋人繋ぎで繋がれた状態で。


つづく
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by rin1119a | 2013-12-15 23:05 | 熱情 | Comments(0)